夢 その4
【日時】
午前中
【場所】
駅
【内容】
今までの夢とは違い、自分は女性になっていた。年齢は20代ぐらいだろう。
シンガーソングライターとして活動している。同じくシンガーソングライターをしている2人の女友達に、「もう聞いたから。」と貸していた自分の歌のCDを返される。
そのあと、焦って反対ホームの電車に乗ろうとする。駅の構造は中央に線路がある対面式ホームで、電車に乗るために線路へ降り、線路を突っきって向かいのホームへと上がろうとするが、線路からホームへと上がりきらず、電車に突っ込まれる。
駅は昔通学に使用していた駅の形をしていたが、電車の行き先は東京の地名(多分渋谷)だった。
【考察】
まず、女性になっていたことについて。自分の中の変身願望、今ある自分を打破したい、そういったことだと推測される。自分自身、以前からその願望は持っているし、自覚しているものである。メイク・ファッション、ジェンダーなどの点で女性への憧れというものはあるが、身体構造的な女性を望む気はない。生活している現状は膠着して変化のないものである。
次に、この2人の女友達と職業に関してであるが、おそらく自分自身の趣味と現実の特定の人間関係が反映されている。友人2人の容姿や言動などが、性別を除いて現実と同じである。友人2人ともその趣味を同じくする仲なので、趣味を職業としただけと解釈すれば、普段の自分とあまり変わりがないといえる。
焦っていたのは、おそらく返されたことに対してのショックだったのではないだろうか。必要がない、と拒絶されたように感じることは現実の自分にとっても大きなダメージとなる。友人の返し方に特別傷つける意図はなかったように思うが、深読みしてしまうのも現実の自分らしい。
最後に、電車に轢かれるという終わり方である。自分が死ぬ夢は初めて見た。といっても死んだことは明示されておらず、状況的にそうだというだけではある。これは、自身の体験不足、想像力の欠如によって描かれていないことが大きいと思うが、それだけではないかもしれない。
おそらく、「ホーム」は「ゴール・解決」であり、「線路」が「現状」、「電車」は「期限・年齢・資格など迫ってくる現実」を表しているのだろう。文字通りホームへと「這い上がる」ためにもがいてはいるが、そこには上がれず、現実が近づいてくる。しかし、その先は見えていない。だから轢かれることも明示されていない。しかし、現実の自分の予測通り、このままでは自分の人生の行き先は「死」しかないんだということを暗に喩えている。そんなところだろう。
これを見た現実の自分は、どうすべきなのだろうか。そのまま死を待つか、最後まで助かるかわからないのに這い上がるのか。夢の中にもなかったけれど、現実にも緊急時の退避スペースのようなところが見つかれば良いのかもしれないな。